07■お化け地蔵(おばけじぞう)

橋場二丁目五番三号 松吟寺

 「お化け地蔵」の名には、かつて大きな笠をかぶり、その笠が向きをかえたから、あるいは高さ三メートル余の並はずれて大きいからなど、いくつかの伝承がある。この辺りは、室町時代以来、禅宗の名刺総泉寺の境内地であった。門前一帯を浅茅ケ原といい、明治四十年刊『東京名所図会』には「浅茅ヶ原の松並木の道の傍らに大いなる石地蔵ありしを維新の際並木の松を伐りとり、石地蔵は総泉寺入口に移したり」とあり、「当寺入口に常夜灯あり、東畔に大地蔵安置す」とも記している。
 お化け地蔵の台石によれば、この石仏は享保六年(一七二一)の建立。関東大震災で二つに折れたが、補修し現在にいたっており頭部も取りかえられている。常夜灯は、寛政二年(一七九〇)に建てられた。
 総泉寺は、昭和四年板橋区へ移転した。「お化け地蔵」近くにある「元総泉寺境内諸仏供養の為」の碑は移転に際し建てられたものと思われる。